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【櫻LIVE】第631回:立花孝志・NHK党党首/上念司・経済評論家/新田哲史・ソーシャルラボ代表取締役社長との対談動画を公開しました
元気になるメルマガ
- 2015.09.01
- 一般公開
「化粧」
#りえさんの肌美
急に涼しくなりました。庭の片隅で鳴く虫の音に秋の到来をきいていま
す。軒先のすだれも、そろそろ片づけなければなりません。
過日、ホテルニューオータニで行われた鈴乃屋さんの着物ショーに、友
人たちと連れ立って出かけました。
ほっそりしたモデルさんたちの着物姿はとても美しく、とりわけ宮沢り
えさんの美しさは溜息が出るようでした。彼女が舞台に姿を現わすと自
然に会場に拍手がわき、彼女が微笑むと、思わず見ている側にも笑顔が
こぼれるのでした。存在自体が人々を魅きつけるということが女優さん
の女優さんたる証しなのだと実感しました。
着物姿の美しさは無論ですが、私は、りえさんのお肌がはっとする程輝
いていたのに魅了されました。お化粧をしているはずですが、ツヤツヤ
とまるで素肌の輝きです。他のモデルさんたちの肌も十二分に美しく白
いのですが、りえさんのそれは本当に素肌のようなツヤと輝きを放って
いました。
肌が美しいって素敵ですね。いくつになっても幼い子供たちのように素
肌でいられたらどんなにいいでしょう。
ずっと前のことです。もう一人、殆んど素顔の、とても美しい高齢の方
にお会いしました。着物を上下の2ピースのように切り分けて、体に無
理のないようにゆったりとお召しでした。口元にほんのり紅をさしてい
ました。グレーの御髪とくっきりした富士額が印象に残っています。
この方は、清宮貴子内親王と結婚なさった島津久永さんのお母様、島
津久子さんでした。2005年5月に106歳で亡くなりましたが、ご
高齢と思えない肌の美しさと上品な佇いは、どのようにして島津さんの
生きる基本型になったのかしらと、思いました。
# お肌が大変!
恐らく皆さんも同じだと思いますが、いわゆる素肌美人に憧れない人は
いないと思います。しかし、成人して仕事を始めると、かなりの人が化
粧をし始めます。私もそうでした。テレビの仕事を始めてからは、どな
たに会っても失礼のないように出かけるときは常にメークをしていまし
た。
そして今年春先、初めて深刻な体験をしました。激しいアレルギー反応
です。
考えてみれば、肌の調子が思わしくなくなったのは昨年の暮れでした。
乾燥して、クリームを塗ってもその乾燥感が消えません。春先には度々、
頬から目、さらに首の方まで赤味を帯びてしまうのでした。三月下旬の
ある朝、目醒めて驚きました。両方の頬がお化粧で隠せない程、赤くな
っていたのです。
時々お世話になっていた皮膚科のお医者さんの所に走りました。原因
がよく分からないまま、ひとまずステロイド軟膏が処方されました。か
なり強いステロイドでしたが、これをつけると、その場はおさまりまし
た。けれど塗るのをやめるとまた症状がぶり返すのです。
そのうちとうとう、両の頬は赤い漆を塗ったように、本当の紅色にな
ってしまいました。目も腫れてきました。
この頃、私は腫れた目元を隠すために、皆さんに失礼をお詫びして
サングラスをかけて仕事をしていました。言論テレビにも2回程、サン
グラス姿で出ざるを得ませんでした。
ステロイド軟膏を塗れば、症状は改善されるのでしょうが、このまま
また強いステロイド剤を塗り続けるのはためらわれて、兎に角原因を調
べてもらおうと、杏林大学病院の大山学先生に受診しました。血液検査
をはじめ、ありとあらゆる検査でも、原因は特定できません。
# ステロイドとの別れ
ただ大山医師はひとつ、明確に言いました。「今日からステロイドを
塗るのは止めましょうね」と。
塗るのを止めて、ステロイド剤を数日間服用しました。体の中から炎
症を防ごうというわけです。お蔭で腫れはずいぶん早く引いていきまし
た。
次の問題は、ステロイド剤からどうやって離れていくかですが、これが
大変な作業らしいのです。早く離れすぎても、離れるのが遅すぎても、
駄目なのだそうで、ここがドクターの腕の見せどころなんですって。注
意深く肌の状態を観察しながら、ゆっくりと、薬を減らしていくプロセ
スに入り、アレルギー反応を抑える他の錠剤を飲みつつ、私は無事ステ
ロイド剤から離れることに成功しました。
その間、約3か月、化粧品を一切使わない日々が続きました。それま
では石けんで洗顔して、化粧水を十分につけ、乳液もしくは保湿用のク
リームをつけるのが常でした。
出かけるときは軽くファンデーションを塗りました。厚化粧にならな
いように、そのファンデーションをスポンジで拭きとり、お粉を少しは
たきました。濃くならないように薄化粧を心掛けていたつもりですが、
化粧水、乳液、時には保湿クリーム、ファンデーション、お粉という、
少なくとも4つか5つの手間をかけていたわけです。
# 粧いの変化
いま、私の化粧法は根底から変わりました。お化粧しない日々が数か
月続いたことで肌が〝裸〟でいることに慣れたのでしょうか。年齢相応
のシワはありますが、それさえ気にしなければ化粧をしないときの方が
肌が断然喜んでいます。素肌のままでいる日々を続けたいま、肌は以前
よりずっと健康になりました。
そこで私の新しい化粧法です。まず石鹸を泡立てて2度きれいに洗い
ます。次に、名前を言えば誰でも知っている保湿クリームを塗ります。
これで終わりです。このクリームは手や足の荒れや乾燥を防ぐもので、
私も以前から冬になると足のかかとに塗っていたものです。
外出時は、この上にちょっとお粉をはたきますが、これはクリームのベ
トつきを防ぐためです。本当に簡単になりました。こうして眉を引き、
アイラインを引き、アイシャドウを加えます。場合によって口紅もつけ
ます。つけなくてもよいときはつけません。気分次第です。
ちょっとお洒落をしたい時――たとえば地上波のテレビに出る時――は
ファンデーションを薄くつけます。これで完成です。夜休む時も、洗顔
と保湿クリームです。本当に粧うのが簡単になりました。
嬉しいことに、以前は気になっていた肌のくすみが気にならなくなりま
した。いじらずに自然のままに呼吸させ続けたことで、肌は確実に元気
になりました。
但し、秋が深まり冬になり、どこもかしこも暖房される季節になると、
肌の乾燥が始まります。そのときには洗顔のあとにしっかりと化粧水を
つけることが必要になるのではないかと思います。
# 美しく齢を重ねたい
どんな状況も前向きにとらえることが大事よ、という母がいつも私に
言ってくれていた言葉が思い出されます。今回の突然のアレルギー反応、
頬が真っ赤になって熱をもつ程のひどい炎症にも、終わってみれば前向
きな意味がありました。嬉しい結果が生まれました。
島津久子さんのように、ありのままの姿が美しいお年寄りに、私もなり
たいと思います。そうなれるかどうかわかりませんし、自信もありませ
ん。けれど日々、できるだけ端正に暮らしたいと思います。少なくとも
余り無茶をしないように、心掛けたいと切望しています。
でも、締切りを抱えてあれやこれやと走り回っていますから、自分の希
望する人生とは全く様子の異なる日々を過ごしてしまうかもしれません
ね。それでも自分のありたい姿を思い描いて、出来るだけ薄化粧で楚々
とした清潔さを心掛けるようにしようと、今回、改めて思いました。
皆さんももし、お肌の問題などに見舞われることがありましたら、そ
れをご自分の新たな美しさの発見や、ご自分の憧れる生活習慣の確立な
どにつなげていってほしいと思います。
秋ですね。よい日々をお過ごし下さい。
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